恩納の戦争学んで

2022年5月24日(火)放送分

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

恩納村史の第3巻に当たる戦争編が
3月に完成しました。
沖縄戦研究でこれまで証言の少なかった
村民の聞き取りを14年かけて行い、
体験者120人の声が集まりました。
執筆者らは
「ぜひ手に取って、その場所を訪ねるなど
学習に役立ててほしい」
と話しています。

恩納村の戦争は、恩納岳を中心とした
「山の戦争」でした。
執筆者の一人で、戦争編専門部会長を務めた
吉浜忍元沖縄国際大学教授は
「中南部の『ガマの戦争』と比べると、
恩納村は山と海岸線という地形に、
他の地域とは異なる特徴がある」
と話します。

また、海岸線には戦争遺跡が集中しています。
「戦争編」には、細長い村の地形を網羅した
大型の空撮写真が付録として収められ、
壕や陣地の場所が一目で分かるようになっています。

一方で、戦争体験者の高齢化に加え、
新型コロナウイルスの流行も重なり、
証言の収集は困難を極めたということです。
それでも沖縄戦当時10代だった村民を中心に、
多様な証言が集まり、着々と戦争の準備が
進んでいった様子がよく分かります。
「戦争編」は村役場と村博物館で3千円で購入でき、
来月12日には専門家が集まるシンポジウムを
予定しています。

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