位牌の継承に、男女どちらでもよいが増える

2022年1月12日(水)放送分

担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

琉球新報が去年に実施した県民意識調査で、
位牌継承の考え方を聞いたところ
「男女どちらが継いでもいい」との回答が
7割近くに達しました。

背景にはジェンダー平等の意識が
浸透したことや、少子化などで選択肢が
限られてしまっているとの見方があり、
沖縄独特の祖先崇拝や位牌継承については
大きな意識の変化が起きています。

位牌は長男が継承するという慣習は 
近年までは根強くありましたが、
沖縄の慣習に関する本を多数出版する
むぎ社代表の座間味香深(かふか)さんは
少子化や住居形態の変化などさまざまな
要因が絡み、長男のみの継承が難しくなる中、
女性が継承することへの
「心理的抵抗が和らいできているのでは」
と推察しました。

一方で「沖縄の伝統的な祖先崇拝について
どう思うか」との質問に対し、
「大切だ」と答えた人は
81・5%となりました。

大多数が大切だと感じていますが、
過去3回の調査では
これらの回答は90%を超えていました。

座間味さんは祖先崇拝を大切にする気持ちは
大きく変わらないものの、
「優先順位が多少低くなっただけでは」とみて、
新型コロナの影響で
一時的に下がった可能性を指摘しました。

「祖先崇拝」そのものに対する意識も
変化しているのか、今後の動向が注目されます。

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