ウルマ新報の創刊号を琉球新報に寄贈

2021年10月21日(木)放送分

担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

那覇市牧志で古美術商「なるみ堂」を営む
翁長良明さんが、
1945年7月26日に発刊された
琉球新報の前身となる「ウルマ新報」の
創刊号などを新たに確認し、
このほど琉球新報に寄贈しました。

当時は週刊で発行され、
8月22日発行の第5号までは「ガリ版」と
呼ばれる謄写版で印刷されており、
希少性が高く、翁長さんは
「テレビは放送されたら終わりだが、
新聞は取っておける。
いつでもあの頃を思い出させてくれる」
と新聞ならではの力を語ります。

ウルマ新報は沖縄戦の組織的戦闘が終結して
間もなく、石川収容所で産声を上げました。
アメリカ軍占領下での発行となり、
連合国の包囲が強まり、
日本が追い込まれている国際情勢を伝えました。

創刊号だけ題字がないのが特徴で、
翁長さんは
「当時の混乱を映し出している」
と話します。

光や温度、湿度の変化で原紙が
劣化するのを避けるため
当の翁長さんは、創刊号を入手して以来、
ほとんど目を通しておらず、
「紙が破れるより、指をけがした方がいい」
と話すほど、新聞を大切に扱ってきました。

琉球新報新聞博物館の岡田輝雄館長は
「新たに原紙が出てきたのは貴重だ。
大切に保管したい」
と語りました。

再生