12年に1度の祭事、コロナ禍でも継承

 方言ニュース  2020年11月24日(火)
琉球新報の記事から紹介します。
うるま市勝連の南風原自治会はこのほど、琉球王国時代から葬具として利用されてきた「龕」を拝むガンヤー祭=御龕祭を実施しました。
12年に1度しか行われない祭事で、参加者らは龕が納められているガンヤー前に集まり、区民の無病息災や地域の発展を祈願しました。
この龕は286年前からあったと言い伝えられ、死者を運ぶ際に用いられましたが、戦後火葬が普及する中で、徐々に使われなくなり、
勝連南風原でも1956年以降は使用されていません。
その後も12年に1度のガンヤー祭は続けられてきましたが、今回は新型コロナウイルス感染拡大の影響で実施が危ぶまれました。
できなければさらに12年後となり、前回の実施から期間が24年開くことが
危惧されていましたが、「若い世代へ継承しなければならない」との強い思いで、コロナ対策をしながら実施することが決まりました。
当日は南風原公民館前から道ジュネーが始まり、旗頭を先頭に、締め太鼓や鉦鼓をたたくテークチリ、棒術、
ウスデークなどが披露されました。
祭りを終え、自治会の具志堅会長は
「感無量だ。先祖や先輩らがつないできた龕を次の世代へ継承していきたい。伝統を守ることで地域の繁栄があると感じた」と喜びました。
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