81歳 現役整備士 仕事に夢中

 方言ニュース   2020年8月25日(火)
きょうの担当は宮城葉子さんです。
琉球新報の記事から紹介します。

「仕事をしている時が断然、気分がいい」こう語るのは、機械油の染みついた厚い手で
吹き出す汗を抑えながらバイクに視線を注ぐ又吉盛儀さん(81)歳です。
又吉さんは、名護市安和出身の整備士歴65年を超える
現役整備士で、宜野湾市上原の国道330号沿いにある
「セイキモータース」で毎日、愛用のつなぎ姿で店頭に立ちます。店はおよそ45年前、
友人から引き取り始めたもので、「この辺りはキビ畑ばかりだった。
道が悪かったせいか、パンクしたバイクの修理依頼が毎日あった」と振り返ります。
当時、客のほとんどは米兵で、大型の外国製バイクの整備がほとんどでしたが、
「先輩たちはどんな部品でも作りよった。この人たちはエンジンの中から
生まれたのでは、と思うほど物知りだった」と語ります。
自分の店を持ち、現在地に移ってからも
客の信頼は厚く、実直で確かな腕を買われ、県警の白バイ隊が乗る大型バイクの整備、
点検などを担っています。
およそ10年前、長男に仕事の大半を任せるようになりましたが、
「警察学校の生徒だった若い子たちが、立派になって家族を連れて店に顔を出す。
昔なじみの顔を見るのが最近の楽しみだ」と、黒ずんだ部品を片手に白い歯を見せました。(了)
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