柳の木 風にそよぐよ 奥間川

国頭村奥間にある奥間川では、川沿いに植えられた柳の木が、川のせせらぎに合わせて風にそよぎ、地域の住民や訪れる人々に癒しを与えています。

奥間区の玉城逸男さん(70)歳が16年前から育て始め、10本が3メートルから4メートルほどの大きさに成長しました。

奥間区出身の玉城さんは、高校卒業後に本土で就職し、54歳の時に退職して、ふるさとに戻りました。

当時、奥間川の川沿いは樹木が生い茂り、水遊びや鑑賞に向いているとは言えない状態で、長年過ごした本土での生活で、川辺に並ぶ美しい柳の木を見てきた玉城さんは「川をきれいに、安全にすることで故郷に恩返しがしたい。沖縄にも柳の木を」との思いから、ボランティアで川の清掃活動と緑化活動を始めました。

そこで、柳の名所として知られる東京・銀座のある中央区役所に掛け合い、苗となる挿し木用の柳を入手し栽培しました。

今では川での水遊びに訪れる家族連れの姿が後を絶ちません。「もっと柳を増やしたい」と笑顔で語る玉城さんは、「多くの人に来てもらい、癒されていってほしい。ボランティアに参加してくれる方も大歓迎」と呼び掛け、妻の洋子さんと挿し木の栽培や緑化活動に励んでいます。
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