南風原町兼城の空手道場のようす

「イャイ!」という元気な子供たちの声が響くのは南風原町兼城の沖縄剛柔流空手道正道館南風原総本部道場です。館長の仲村渠良一さんが17年ほど前、「人間力の素晴らしい子を育てたい」と開いたもので、8年ほどから学童としての役割も担っています。地域からは「たくましい子を育ててほしい」と求められ、現在では近隣の小中学生らおよそ130人が通っています。ほかの習い事と掛け持ちをする子どももいて送迎することもあります。「礼儀を大事にし、いつもゆずり合う心を育てる」「よくけいこし、強い心と体をつくる」「常に平和を願いだれでも愛せる人になる」を道場訓として掲げており、上級生らは下級生を挟むように立って手本となり、稽古は進んでいきます。仲村渠さんは「私が直接指導しなくても、子どもたちは自主的に練習に取り組んでいる」と笑顔を見せます。また、仲村渠さんの妻の由美子さんも子どもを指導しており、稽古を終えた子どもたちに「お母さんが迎えに来たよ」と優しく声を掛け、「いじめられる子にも、いじめる子にもならないでほしい」とその成長を見守っており、この考えは剛柔流開祖の宮城長順の遺訓にもつながっています。
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