世界遺産の推薦地でウサギ目撃 生態系への懸念広がる

方言ニュース   
2020年1月20日(月)放送分

担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

世界自然遺産の推薦地である国頭村謝敷で、
11日夜、ウサギ3匹が目撃されました。

やんばるの森には元来ウサギは生息しておらず、
関係者は外来種による生態系への影響に
警鐘を鳴らしています。

沖縄生物教育研究会会員で、生物教員の知花史尚さんが
11日午後10時半ごろ、
国頭村謝敷の県道2号沿いで
ウサギ3匹を目撃し、
写真に収めました。

体毛は灰色と黒で、
体長は20センチ程度だったということです。

知花さんは「ウサギは小柄で若い個体だと思われる。
複数いたことを踏まえると、
繁殖している可能性もあるのではないか」
と話しましました。

また、NPO法人どうぶつたちの病院沖縄の
金城道夫副理事長は「目撃されたウサギが
何を餌としているか判明していないが、
やんばるに生息する貴重な植物を
食べないとは限らない。
早い段階で捕獲するなど対策をとる必
要がある」と指摘しました。

一方、環境省やんばる自然保護官事務所の
小野宏治上席保護官は「やんばるには
元々ウサギは生息していないため、
遺棄された可能性が高い。
行政や鳥獣保護員など関係団体への協力を
呼び掛け、対策の協議を進めている」と語り、
「希少な生物へが生息するやんばるの森への影響も考え、
ペットは遺棄せず最後まで大切にしてほしい」
と訴えました。
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