佐賀の男性が琉球王国ゆかりの品々を寄贈

方言ニュース2020年1月1日(水)
琉球新報の記事から紹介します。

主に明治期の沖縄で行政幹部を務め、
発展に寄与した11代斎藤用之のひ孫で、
佐賀市に住む14代用之介助さんが、
11代が持ち帰った琉球王国ゆかりの盃などを
県立博物館・美術館に寄贈します。

首里城の火災を受け、
「沖縄の人を少しでも勇気づけたい」と決心したもので、
来年2月に寄贈する予定です。

盃は3枚あり、最後の国王・尚泰が廃藩置県後の
1883年に王家の別邸「識名園」で開いた園遊会の記念品です。

このうち2枚には朱色の漆に金箔で日本政府を表す「五七桐家紋」が、
もう一枚には尚家の家紋「左三つ巴」がそれぞれ描かれています。

盃に加え、11代が購入した琉球漆器の重箱や
「沖縄糖商同業組合新築記念」と記されたスズ製の銚子も贈られます。

博物館の外間一先主任学芸員は
「戦前の資料は多くが沖縄戦で燃えてしまった。
琉球王国から沖縄県になっていく歴史を物語る貴重な資料で、
本当にありがたい」と話しました。

用之介さんは、11代が沖縄で収集した資料について
「歴史的参考にしてほしいと書き残したことから、
これでも日記や行政資料などおよそ470点を博物館に贈った。
今回の寄贈が廃藩置県後に県外に散逸した尚家の宝や
歴史的資料が沖縄の戻るきっかけになってほしい」と願っています。

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