2代目神獅子が現役引退 八重瀬町友寄の豊年祭

2019年10月8日(火)

琉球新報の記事から紹介します。

八重瀬町友寄の「十五夜豊年祭」が、
旧暦8月17日に当たる9月15日に
友寄公民館で開催され、
1969年に故山田真山さんによって
再制作された2代目神獅子が現役引退を迎え、
およそ50年、
大切に継承されてきた神獅子の最後の姿に、
会場からは大きな拍手と指笛が飛んでいました。

友寄の初代神獅子は1828年に、
王府お抱えの彫刻師の田名宗経によって製作され、
「村の守護神」として住民に迎えられました。
沖縄戦の地上戦が始まる前に箱に入れて避難豪に隠されましたが、
1945年8月に空箱の状態で発見されました。

それからおよそ24年後、
糸満市摩文仁の平和祈念像を制作中だった
山田さんによって2代目神獅子が誕生し、
今日まで守り継がれてきました。

著しく老朽化していないものの、
区の財産として後世に受け継ぐために
今後何らかの方法で保存されます。
2代目神獅子の最後の舞を見ようと、
15日は区内外から大勢の観客が集まり、
山田さんの次女の石川多津子さんも、
孫8人と一緒に駆け付け、
「父の作品を愛し、魂を吹き込んでくれてとてもうれしい。
 父も喜んでいるはずだ」と笑顔で話しました。

知念区長は
「2代目神獅子は区の宝物だ。
保管方法などは検討中だが、大切に後世に残したい」と話しました。

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