長老を担ぎ、祈願 国頭村奥・伝統行事シヌグ

2019年9月17日(火)

琉球新報の紙面からお伝えします。

国頭村奥区の伝統行事「シヌグ」(大ウイミ)が
8月30日から3日間行われました。
最終日の9月1日には「ビーンクイクイ」があり
区民や郷友会のほか村内各地域などから
多数が参加してにぎわいを見せていました。

「ビーンクイクイ」は旧盆明け
最初の亥の日に隔年で行われ、
1950年を最後に一度は途絶えましたが
1983年に復活し連続で開催されています。

行事が始まる前に
比嘉定洋区長を先頭に5人の男性が
「五穀豊穣」「豊年万作」「無病息災」ののぼりを掲げ
軽快に三線を弾きながら集落内を歩き
主役である「長老」の翁長林廣さん(84歳)を自宅で出迎え
家族と一緒に行事会場まで付き添いました。

行事は女性のみで踊る「ウシデーク」の後
トウツルモドキで飾られたおけに「長老」を乗せて、
若者らで担ぎ、
集落内の「シヌグモウ」広場から
「アサギマー」までのおよそ250メートルを練り歩き
空手や棒術を先頭に太鼓を打ち鳴らしながら
「ビーンクイクイ」「エイヤサー」の掛け声を繰り返し
「五穀豊穣」「無病息災」を願いました。

比嘉区長は
「この伝統を守り、さらに子や孫に正しく
引き継いでいけたらと思う」とあいさつしていました。
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