油絵で未来への継承を 宮森小ジェット機墜落事故

2019年6月4日(火)

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

米軍のジェット機が
現在のうるま市石川の宮森小学校に墜落した事故で、
石川中学校の巡回教員だった
読谷村の伊波則雄さん(81)歳はこのほど、
当時の様子を大きなキャンバスに描いた油絵を
完成させました。

伊波さんは、
墜落しバラバラになった機体の残骸を
大きく絵の中心に据え、
犠牲になった生徒12人の姿も描きました。

絵の左上には
「人が燃えてる 人が倒れてる 血を流してる」などの
言葉も書き添えてより具体的に描写し、
縦130センチ、横160センチの大きなキャンバスに
3カ月かけて描きました。

途中、体調を崩して断念しかけたこともありますが、
「脳裏に焼き付いている記憶をきちんと形にしなければいけない」
との思いが勝り、
何とか最後まで描き上げることができました。
6月30日で、事故から60年が経過しますが、
伊波さんは「絵で語り継ぐことが自分なりの方法だ」と話し、
絵を通し、次の世代へ事故の記憶を継承していく考えです。

うるま市の石川歴史民俗資料館では
6月の1ヶ月間、
事故に関する資料展示会があり、
伊波さんの絵も展示される予定で、
多くの人の観賞を望む伊波さんは
「二度とこういう事故があってはならないという
気持ちが芽生えてくれたらうれしい」と静かに語りました。

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