手作りの木工で荷馬車をミニチュアで復元

方言ニュース5月3日(金)放送分。
今日の担当は上地和夫さんです。
方言ニュース 琉球新報の記事からお伝えします。

昭和初期に物資の運搬に使われていた荷馬車について、
後世に語り伝えるためのきっかけにしたいと、
読谷村の渡慶次憲雄さん(91)歳が手作りの木工でミニチュア4台を完成させました。
渡慶次さんは1927年、旧北谷村嘉手納の生まれで、
叔父が荷馬車で物を運ぶ仕事をしており、
学校に通いだした7歳ごろから馬を運動させる役目を任されるなどしました。
戦前の生まれ島の様子をどうにか現代に残しておきたいと、
渡慶次さんは10年ほど前から、
記憶だけを頼りに馬具を復元することから始め、
馬に取り付けるくら、くつわまで細かく復元しました。

自動車解体業を営んできましたが、木工は全くの素人で、
「出来上がりを見た人に『大工だったんだね』と言われるけど、そんなことはない。
残したいという思いでどうにか徐々に上達したんでしょう」と笑います。
復元は、記憶をつなぎ合わせ、試行錯誤しながら進めました。
渡慶次さんは「自分もいつまでも元気でいられるわけではない。
今の子たちはこんな道具について教えてもらうこともないだろう。
今の便利な機械類に比べると、荷馬車は大したことない物かもしれないが、
こういう物を使った生活が戦前にあったということを残したい」と話しています。

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