棒術に魅了され(琉球新報 9月20日落穂より)

2018年10月2日(火)

担当は宮城葉子さんです。

きょうは琉球新報9月20日付の落穂から、
運転那美さんの記事を紹介します。

私が琉球空手を習い始めて今年で15年目になります。
2020年の東京オリンピックでは、
空手が正式競技種目として選ばれました。
ちなみに、私が通っている「空手道今野塾」は
作家の今野敏先生が主催しており、
首里手ショウリン流の系統です。

しかし、恥ずかしながら、今野塾に入るまで、
空手の歴史は沖縄から始まったことさえ知らず、
空手といえば極真空手だと思っていました。
那覇手、首里手、泊手など様々な系統がある中で、
私の習っている首里手は琉球王朝時代、
首里に住む士族たちによって継承・発展してきた唐手であり、
古武術として棒術とサイがあります。

棒術は一般的に六尺棒を用い、型や組み棒などを練習します。
また、サイは江戸時代の岡っ引きが使用した
十手に似た形状をしていて、基本的に2本1組で使用し、
突き、打ち、払いといった使い方をします。

私は特に棒術が好きで、
技や一つ一つのタイミングが難しくスリリングで、
決まった時の爽快感は病みつきになります。
空手の約束組み手だと尻込みしてしまう体格の良い兄弟子が相手でも、  
タイミング次第で勝つことができ、相手の鼻先3センチの所で止め、
「まいった」の顔を見るのはたまらないものがあります。

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