2018年9月18日(火)
担当は宮城葉子さんです。
琉球新報の14日付の論壇から紹介します。
地域語として独特な響きを持つ「しまくとぅば」と、
共通語として誰にでも理解できる「ウチナーグチ」との共通点は
多々あると思われますが、全体から見ると、
言葉の違いは歴然で、
その違いを子どもたちに理解させた上で、
共通語としての「ウチナーグチ」を
徹底的に指導すべきではないでしょうか。
沖縄では終戦直後、
学校教育が再開されるやいなや各学校に、
いわゆる方言札に当たる方言使用禁止令が発布され、
地域でも自然に親兄弟がヤマトゥグチ使いました。
標準語励行が定着し、
「ウチナーヤマトゥグチ」という新語も生まれました。
標準語が日常化したことで方言がおのずから遠ざかり、
「ウチナーグチ」が若者の間から消え、
「しまくとぅば」も忘れられるようになってしまいました。
だからこそ「ウチナーグチ」の復活に全霊を尽くし、
努力を重ねることが大切です。
しかし、子どもたちに沖縄の言葉を教え、
普及継承発展を図るためには、
いきなり語尾の変化やイントネーションの使い分けが難しく
独特な地域性を持つ「しまくとぅば」から導入していくのではなく、
比較的平易で理解しやすい「ウチナーグチ」に重点を置いた
指導方法がいいのではないでしょうか。