糸満市の個人宅の庭の防空壕を内部調査

2018年6月13日(水)放送分
担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

沖縄鍾乳洞協会はこのほど、
糸満市座波の大城清子さん歳宅の庭に残る
防空壕の内部調査を実施しました。

清子さんの親戚で、沖縄戦当時、
共に避難していた大城隆盛さんが
知人を通じて協会に依頼したもので、
座波の字誌発刊委員でもある隆盛さんの
「座波での戦争記録を残したい」との
強い思いを実現させました。

全長およそ6メートルの壕は
同じ敷地内にある井戸とつながるめずらしい造りで、
中には、火鉢やバリカンのほか、
アワやニンニクなどの食材があり、
73年前の生活痕がそのまま残されていました。

井戸は戦前からあり、
戦況の悪化を懸念した大人たちが
井戸から横穴に通ずるよう後から壕を掘ったということで、
清子さんらは親族およそ10人と壕へ入り、
およそ10日間身を潜めました。

当時4歳で鮮明な記憶はないという隆盛さんは
周囲の大人から井戸のおかげで地上に出ずに生活用水を
確保できたと聞いていたということで、
「命の水に感謝したい」と感慨深げに語り、
生前母親から戦時中の話をよく聞かされていたものの、
ほとんど記憶にないという清子さんも
「真剣に聞いておけばと今、後悔している。
戦争を二度と繰り返さないためにも、
記憶と記録を大事にしないといけない」と述べました。
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