2018年5月29日(火)
担当は宮城葉子さんです。
琉球新報の記事から紹介します。
琉球の歴史書「球陽」が記録する人物
「志堅原比屋」が使ったとされる
329年前の三線を
沖縄コレクター友の会の翁長良明さんが
このほど入手しました。
製作の年代が明らかな現存する三線では
最古の物とみられます。
県立博物館・美術館の学芸員らが現物を確認し、
棹の部分は当時のものと判断したもので、
来年2月に開かれる県立博物館・美術館の企画展でも
展示する予定です。
翁長さんが三線収集家から入手したもので、
棹の部分には西暦で1689年に相当する
「康熙28年」や作り手の名前とみられる
「真壁里之子ウチ」「志堅原比屋求之」などが刻まれており、
胴などその他の部分は張り替えなど
手が加えられているとみられます。
「球陽」などの資料によりますと、
志堅原比屋は南風原間切宮平村へ行って三線を弾き、
照屋という男が三線を譲ってほしいと頼んだため、
志堅原比屋は照屋へ三線を売ったということで、
照屋の前に幽霊となって現れた女がいましたが、
その三線を弾くと二度と姿を見せなくなったという逸話が
伝えられています。
翁長さんは「三線を弾く人たちの間ではよく知られる名器だ。
音色が良い。材質は最高のクロキだ。
今後も大事に保管していきたい」と語りました。