帆掛けサバニで航海実習

2017年7月28日(金)
担当 糸数昌和先生

琉球新報の記事から紹介します。

沖縄水産高校海洋技術科船長コースの3年生12人が
このほど、古く糸満漁師が操った帆掛けサバニで
糸満の沖合およそ14キロにあるルカン礁を往復する航海実習を行い、
糸満帆掛サバニ振興会が所有する2艇1組の「組み船」と単船1艇に乗り込み、
懸命に櫂をこいでいました。
ハーリーなど競漕のサバニは櫂でこぐだけですが、
戦前のサバニは帆を立て風を利用して遠洋航海に出たということで、
実習には伝統の継承に取り組む振興会の会員が同行して帆やかじの調整をしました。

ただ、この日は風がなく、波一つ立たない海面は鏡のようで、
帆の推進力が乏しい中、生徒らはかけ声を掛け合って櫂を操り、はるか先のルカン礁を目指しました。
炎天下を予定より1時間近く長いおよそ3時間をかけてルカン礁に到着した生徒らは弁当を食べ、
小さな魚が数えられるほど澄んだ海に飛び込んで涼を取ていましたが、
生徒らは
「こいでもこいでも近づかなかった。昔のうみんちゅはすごい」と思いをはせ、
「風がなくて大変だったが、着いた時は達成感があった」
と笑顔を見せていました。

再生