方言ニュース
2017年7月17日(月)放送分
担当は糸数昌和さんです。
琉球新報ニュースです。
県内で古くから衣服の虫よけとして
使われている香り草「ヤマクニブー」。
例年この時期になると那覇市の
平和通り商店街の店棚に並べられ、
独特の香りを漂わせていますが、
今年は不作と農家の高齢化に伴う
生産者の不在などにより、
ほとんど市場に出回っていません。
ヤマクニブーは琉球王朝時代から
女官たちに愛用され、
戦後も各過程で防虫剤や芳香剤として
親しまれてきました。
平和通り商店街で50年以上のれんを掲げ、
毎年500束近くを販売している店も
今年は140束しか確保できず、
およそ30人が予約待ちしています。
ここ数年で値段も上がっており、店主は
「毎年楽しみに買いに来るお客さんに
売り切れを告げるのは本当につらい」と語ります。
長年ヤマクニブーを愛用し、
毎年県外の友人にも送っている
大城光子さん(72歳)は
今年の購入を断念し、
「値上がりが続けば、
県民は買えなくなってしまう」と
寂しそうに話していました。