上間綾乃さん うちなーぐちの温かさ、唄で伝える

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の「想い語らな くとぅば 私 うちなー」の記事から、
唄者の上間綾乃さんの記事を紹介します。

上間さんがうちなーぐちに興味を持ったのは7歳の時、
歌三線を始めたのがきっかけでした。
祖母が当時通っていた三線教室で、
祖母と同世代の人たちが、先生の技術を学んだ後、
みんなで楽しくうちなーぐちでおしゃべりをしている姿に
「楽しそうだな」と思ったということで、
いつの日からか、積極的に先生や祖母に
「今話した言葉の意味はなんですか」
「この歌詞の意味はなんですか」と聞き、
その意味を知るたびに
とても楽しくなっていきました。

そんな上間さんは、2012年にメジャーデビューし、
「唄者」として活動を始めてから、
「悲しくてやりきれない」を訳して歌ったとき、
うちなーぐちには言葉だけでない温かみがある
と感じるようになりました。

歌詞の「悲しい」という表現に対し、
うちなーぐちには直訳できる言葉がないことに気付き、
相手のことを思って私も苦しいという
意味の「肝ぐりさ」が一番当てはまると思い、訳しました。

訳を通して、うちなーぐちには常に
柔らかくて相手を思い合う言葉があると感じる上間綾乃さん。
もっと多くのひとにうちなーぐちの良さを知ってほしいと、
今後もできることを続けていきます。
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