渡名喜村、村唯一の美容室の閉店に別れを惜しむ

「渡名喜村、村唯一の美容室の閉店に別れを惜しむ」
方言ニュース3月30日(木)放送分。
今日の担当は上地和夫さんです。
琉球新報の記事から紹介します。

美容室がなかった渡名喜村へ9年間通い、
「島の美容室」を営業して村民のおしゃれに
貢献し続けた茨城県の福田隆俊さん(57)歳が
今月21日、島で最後の営業を終えました。

娘の出産を機に、志ある若い美容師へ引き継ぐことを決めたためで、
22日朝、島を離れる福田さんを見送ろうと、
港には多くの島民が訪れて別れを惜しみました。

茨城県で美容室を営む福田さんは2008年に初めて渡名喜村を訪れ、
旅行中、親しくなった島の子どもたちの髪型が整っていないことに気付きました。

沖縄本島からの日帰りが難しい渡名喜では、
島民は髪を切りに泊まりがけで本島へ出向くか、自分で髪を切ったり、
家族に髪を切ってもらったりする場合がほとんどで、
「必要性を強く感じた」という福田さんは、はさみを持って島を再訪し、
髪を切ってあげると、とても喜ばれ開業を決めたということです。

翌年、古い空き家を借りて店を開業し、
毎月欠かさず10日間島へ通い、営業を続け、
子どもからお年寄りまでの散髪やパーマはもちろん、
理容の免許を生かして男性のひげそりも行い、
利益は求めず、料金は茨城の店のおよそ半分に抑えました。
福田さんは「今後もなるべく島を訪れたい」と力を込めていました。

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